「非公開求人」とは、転職エージェントが保有している、
一般の転職サイトなどには公開されていない求人情報のことです。
ウェブページに掲載されていて誰でも閲覧できる「公開求人」とは異なり、
転職エージェントに登録しないと、求人の内容はもちろん、
求人の存在すら知ることができません。
では、なぜ企業は非公開で求人を出すのでしょうか。
今回は、非公開求人の意味とメリット・デメリット、
非公開求人への応募方法をご紹介します。
非公開求人とは?
転職活動をしていると、よく見かける「非公開求人」の文字。一体、どのような意味なのでしょうか。
転職会社へ登録して閲覧
「非公開求人」とは、一般向けには公開していない求人情報のことを言います。企業のコーポレートサイトやハローワーク、
転職サイトなどにも掲載されていない求人情報となるため、
どのような情報があるのか知るためには、
基本的に転職エージェントへの会員登録が必要です。
転職エージェント各社が扱う求人の約8割は非公開求人といわれており、
日本を代表する大手企業から幹部クラスの募集まで、
魅力的な求人が多数存在しています。
公開求人と非公開求人の違い
公開求人とは、
企業の公式サイトや転職サイト、ハローワークなどに掲載されている求人のことで、誰でも見られるものを指します。
求人情報が多くの人の目に触れやすいため、
企業がたくさんの人材を確保したいときや、
ポテンシャルのある未経験者を採用したい場合に多く用いられる方法です。
一方、非公開求人とは、
企業の自社サイトや転職サイト、ハローワークなどには掲載されず、
限られた人にしか公開されていない求人のことです。
早急に欠員を補充する必要があったり、
求人に応募が殺到しないようにしたりするときに、
企業が選考作業を効率化させるために多く用いる方法です。
企業は転職エージェントに応募者の選定をある程度任せているため、
非公開求人に応募するには、
転職エージェントを通じてコンタクトを取ることになります。
企業が求人情報を非公開にする理由
では、企業があえて非公開求人で人材を募集するのはなぜでしょうか。
主に3つの理由があるといわれています。
早急に人材を確保したい
1つめの理由は、人材の早期確保です。
突然の退職や急な異動で、
早急に欠員補充が必要な場合に非公開求人が利用されます。
企業が求人情報の掲載を転職サイトに依頼した場合、
情報の公開に概ね3週間以上かかります。
しかし、突然の欠員補充などは急を要するうえ、
計画的採用ではないため予算も確保されていない場合がほとんどです。
時間もお金もかかる転職サイトへの掲載は難しいため、
限られた時間と予算で適切な人材を確保しやすい
非公開求人という手段が取られます。
応募が殺到するのを防ぎたい
知名度の高い企業が公開求人を掲載すると、
応募が殺到し、採用担当者が業務に忙殺されてしまいます。
そのような事態を防ぐために、非公開求人が利用される場合もあります。
他社に知られずに募集したい
人材募集していることを競合他社などに知られたくない場合にも、
非公開求人が選ばれます。
競合他社に知られたくない求人には、
主に下記のようなパターンが考えられます。
- 新規事業や新サービスの開発など、極秘プロジェクトに携わる人材の募集
- マネジメント層の募集
こうした職種・ポジションも、非公開求人を利用すれば、
企業は競合他社や関係先に知られることなく人材を確保することができます。
非公開求人のメリット・デメリット
公開求人と比べて、
非公開求人にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
非公開求人の特徴を理解して、転職活動に役立てましょう。
メリット
非公開求人には、主に以下に挙げる4つのようなメリットがあります。
求人数が多い
先述した通り、
非公開求人は転職エージェント各社が扱う求人情報の約8割を占めます。
そのため、転職エージェントを利用すると、
転職サイトで目にするよりも多くの求人情報に接することができます。
大手企業や有名企業の求人がある
非公開求人の中には、
応募が殺到してしまうなどの理由から転職エージェントに依頼している
大手企業や有名企業の求人情報もあります。
志望企業の公式サイトや転職サイトに求人情報がなくても、
転職エージェントを通じて出合うことができるかもしれません。
幹部クラスの求人もある
幹部クラスの求人情報など、
条件が良い求人が多いのも非公開求人のメリットの一つです。
マネジメントの経験があり、管理職層への転職を希望する人などは、
公開求人よりも非公開求人から探したほうが
希望に合致した求人を見つけやすいでしょう。
限定された人しか見れない
非公開求人は、
公開求人と違って誰でも情報を閲覧できるわけではありません。
求人情報にマッチした人のみが転職エージェントから情報を紹介してもらい、
応募することができます。
そのため、求人情報を紹介してもらった時点で、
自分がその企業の求める人材像にある程度マッチしていると考えられます。
デメリット
非公開求人のデメリットも知っておくと、応募する前に心構えができます。気をつけたいのは主に次の2点です。
求められる職務レベルが高い
非公開求人は企業が条件に合った人材のみを求めている場合がほとんどです。
特にマネジメント層や専門職の募集となると、
高いスキルや豊富なキャリアを要求される場合があることを
念頭に置きましょう。
情報が限られている
具体的な仕事内容や待遇など条件面の詳細について、
転職エージェントの頭越しに企業に直接確かめることはできません。
問い合わせをしたいときは、転職エージェントの担当者に連絡します。
また、基本的には紹介してもらった転職エージェントからの情報しか
得られないのも、デメリットと言えるでしょう。
転職会社を利用する
転職エージェントに所属するキャリアアドバイザーが、
応募者が求める条件に合った非公開求人を紹介してくれます。
応募者がスキルアップやキャリアアップを重視している場合も、
希望に沿って企業をマッチングします。
キャリアアドバイザーは、
企業が求める人材に必要なスキルや経験などを把握しています。
応募者はキャリアアドバイザーを通して転職活動を進めることで、
今後のキャリアプランに関するさまざまな相談も受けられます。
スカウト機能を利用する
転職エージェントのスカウト機能を利用しても、
非公開求人に応募することができます。
スカウト機能を利用する場合は、
まず自分が希望する職種や勤務場所、
給料などを含めたプロフィールを転職サイトに登録します。
企業や転職エージェントがその情報を見て
採用を本格的に検討したいと考えると、オファーメールが届きます。
オファーメールが届いた場合は、
すでに一定の条件をクリアしていると考えられ、
書類選考などで有利になる可能性があります。
転職の可能性を広げたいなら非公開求人の情報も不可欠
転職は自分の人生を大きく左右しますから、
その面接で緊張するのは当然です。
適度な緊張感は集中力を増し、良い結果へと導いてくれます。
転職活動を成功させるためには、幅広い情報収集が不可欠です。
企業の公式サイトや転職サイトでも公開求人の情報はたくさん手に入りますが、まだ見ぬ非公開求人の中にも自分に合う転職先の情報があるかもしれません。
そうした機会を失わないたくない人や、
転職してキャリアアップをしたいと考えている人は、
転職エージェントに登録して、非公開求人を検討してみてはいかがでしょうか。
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